補足

HTML5

正式に勧告されている最新のウェブページ記述言語は 1997年の HTML 4.01、そしてそれを焼き直した XHTML、実際に使われているのはこのどちらかがほとんどです。 そして HTML5 はこれまでの HTML の諸問題を現実的に解決することを目的に策定される新しい標準となります。当初は 2010年には最終勧告とも言われて来ましたが、 様々な思惑や力関係で遅れています。もっとずっと先になると言う関係者もいます。

インターネットが一般化し始めた90年代初期、ウェブの普及にともなって Internet Explorer と Netscape Navigator が市場シェアを争うブラウザ戦争が起きました。 まだ議論中の新機能をそれぞれが独自に搭載したり、さらにはバージョンアップで解釈が変更されたりバグが取り残されたりと大混乱。 ある程度の標準化がなされた現在でもこの問題は残っています。これがウェブ技術の敷居を高くしてしまっています。

HTML5 は従来の互換性の問題をうまく吸収しながら新標準を目指す設計がなされています。 例えば IE6 以降の大半のブラウザは表示に関する複数のモードを持っています。正式な文書ルールに従う標準モードと過去のルールを尊重する互換モードです。 HTML5 で書かれた文書は古いブラウザで開いても必ず標準モードで動作するように工夫されているので、ページ制作の負担は減ります。 追加された新要素によりページの記述自体単純なものとなりますし、古いブラウザは認識出来ない要素は単純にそれを無視する性格を持っているので、致命的な表示の問題はあまり起きません。

対応状況ですが、 HTML5 は Apple、Mozilla、Opera が立ち上げた団体によって始められたものであり、彼らのブラウザ (Safari、Firefox、Opera) ではすでに使えるようになっています。 また Internet Explorer 9 でも HTML5 対応が予定されています。 問題は IE6、IE7、IE8 などの古いブラウザです。IE8 は現行ブラウザで今後何年も残るでしょう。IE6 ですらまだまだ切り捨てられない現役ブラウザです。

しかし上述のように、HTML5 は互換性の問題が起きにくいように設計されています。ですから IE6、IE7、IE8 でも大丈夫な使い方をすれば今すぐ使うことが出来ます。 具体的には header、article、section などの新要素を IE に認識させる方法があります。また CANVAS 要素 へのグラフィック描画も完全ではないものの可能です。 使えないのは audio、video などのマルチメディア要素と追加されたフォーム部品くらいです。もっともこれらはそんなに使うものでもありませんが。

というわけで、HTML5 はまだ勧告前であっても使える段階になっています。 またこれを採用することで生産性が大きく向上します。